姓としてはSiewertの綴りも存在するが、中程の-w-の綴りがward「番人」を反映しているのか、Siverdの-v-を表しているのか
判定しにくい。又、ジーヴェルツ(Sieverts, Siewerts)という姓も主にドイツ北部を中心に存在するが、この場合は属格語尾の
中低独-esが後続してウムラウトを起こした可能性が考えられるので、Siegfried系とSiegward系両方の起源が有り得る。もし
仮にこの属格形から男名Siverdが逆成したのならば、Siegward系列の起源を持つ場合も一応考えられるが、根拠が薄い。
[Gottschald(1982)p.459,Kohlheim(2000)p.620,Bahlow(2002)p.475,Naumann(2007)p.254,Kunze(2004)p.167]
1 Walter Stark "Lubeck und Danzig in der zweiten Halfte des 15. Jahrhunderts."(1973)p.110 2 Ravensberg (Grafschaft) "Das Urbar der Grafschaft Ravensberg von 1556."(1960)p.198 3 http://de.wikipedia.org/wiki/Rolf_Sievert 4 Artur Attman"LM Ericsson 100 years. vol.1"(1977)p.62、
http://www.spiritburner.com/fusion/showtopic.php?tid/27/ 以降のマックスに関する記述は左記の2資料による。マックスの
出生地に関しては、スウェーデンWikipediaにも同様の記述がある(http://sv.wikipedia.org/wiki/Max_Sievert)。 5 Edvin Brugge "Vokalismus der mundart von Emmerstedt, mit beitragen zur
dialektgeographie des ostlichen Ostfalen"(1944)p.103 6 Schade(1862)p.509 7 Kobler asW S項p.31 8 Kobler asW F項p.84 9 Forstemann(1966)sp.1092 10 Bahlow(2002)p.475、Haefs(2004)p.213 11 Kobler asW W項p.18 12 Forstemann(1966)sp.1098 13 尚、上掲の[]の各苗字本で姓Sievertの起源について、Siegward由来説を採っているのは
Bahlow(2002)のみ。又、Heintze(1903)p.259ではSiewert姓を男名Siegbert(第二要素は「明るい」の意)と同源としているが疑問
(w→bの変化はドイツ語ではシューベルト(Schubert)姓の様に比較的良く見られるが、b→wの変化は殆ど例がない)。
執筆記録:
2011年3月29日 初稿アップ